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1/14 コモンズフェスタ2015「詩の学校~ことばを人生の味方にしよう~」を開催いたしました。

1月14日、コモンズフェスタ2015「詩の学校~ことばを人生の味方にしよう~」を開催致しました。詩の学校とは、NPO法人ココルームの上田假奈代さんによって、2001年から應典院で定期開催しているプログラムです。今回はコモンズフェスタということで、通常とは会場を変え、應典院の本堂ホールにて行いました。

はじめは、住職より「死と詩」のお話をお伺い致しました。お隣のパドマ幼稚園でも歌われている『ののさま』のお話から、お釈迦さまが見ていて下さる自分への意識について語っていただき、みなさまの詩へ向かい合う姿勢に、ひとつ視点を加えて下さいました。

その後は、参加者の方と共に、亡くなっていった友人へ向けた詩などが掲載されている、谷川俊太郎さんの詩集を朗読していきました。床に寝転がり、一節ずつ朗読をする・朗読を聞く、というワークショップ。寝転がりながら聞く、またそれぞれに詩をよんでいくことで、ひとりで本を読むときとはまた違い、詩に表情があらわれていくようでした。


朗読のあとは、テーマを設け、2人1組で相手にインタビューをし、相手のお話から詩をつくるワークショップを行いました。通常の詩の学校も、この形式で詩の創作をしており、一風変わっていて面白い時間です。

今回のテーマは「20年前(震災のことでも、そうでなくても)」となりました。これは震災20年ということもあり、参加者の方から投げかけられたテーマでした。コモンズフェスタは、阪神・淡路大震災が起こった1月17日前後に開催をしており、今回も阪神・淡路大震災20年企画というものをいくつか行ってまいりました。しかし、こちらからではなく参加者の方から、このテーマを投げかけていただけたことに、感謝と、震災の大きさを改めて感じました。

作品には、震災当日のことや、同じ年に起こった地下鉄サリン事件のことなどをお話される方もありました。様々な年齢の方がそれぞれに異なった体験をし、「そんな思いをされたのですね。」「大変でしたね。」「怖かったですよね。」と会話されていく中で、普段あまり話されない記憶を思い起こしていき、また、相手の記憶を追体験していく場となりました。

多くの命が失われた阪神・淡路大震災から20年を目前に、詩を通じて改めて、遠くの命、たくさんの命に思いを巡らせ、「生」と「死」に向き合う時間となったのではないでしょうか。