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1/18 コモンズフェスタ2015「おんなのからだで考える~アレクサンダー・テクニーク~」を開催いたしました。

1月18日(日)コモンズフェスタ2015「おんなのからだで考える~アレクサンダー・テクニーク~」を開催致しました。

アレクサンダー・テクニークはF.M.アレクサンダー(1869-1955)の発見から始まります。朗唱家であったア レクサンダーは舞台に立つと声が出なくなるということに悩まされ、自分自身の探究を始めました。そしてついに、「声を出そう」と思った瞬間、頭で首を押し下げ、結果、身体全体を押し下げているために、声を出にくくしていたということに気がついたのです。「何かをしよう」と思った瞬間に、首を固くするという、そのいつもの習慣的な自分自身の反応パターンをやめてみると、身体全体そして心的にも生き生きとした動きが取り戻されるということを見つけたのでした。彼はその後たくさんの人たちに自分の発見を伝えて教え、100年以上経った今ではアレクサンダー・テクニークは世界中に広がっているそうです。

今回お招きした講師の先生は、コモンズフェスタのチラシを作成していただいているデザイナーのおひとり納谷衣美さんです。今年度のコモンズフェスタのテーマ「記憶の塗り絵」では、多種多様なプログラムの中でも、「胎内」や「女性」に焦点を置いたテーマを企画しましたので、ぜひ女性限定でアレクサンダー・テクニークを「学ぶ場」をと開催して下さいました。納谷衣美さんは94年よりアレクサンダー・テクニークを学びはじめ、2001年アレクサンダー・テクニーク教師となられました。近年は頭蓋仙骨療法も学んでいらっしゃいます。日々の生活に暮らしに生き方に、ごく身近に使えるアレクサンダー・テクニークを教えていらっしゃるのです。身体の痛みの改善やパフォーマンスの向上に、また、仕事や生活を楽しむために、 今までとちがったやり方で、身体を通して自分自身と向き合ってみるようなプログラムとなりました。

朝日が差し込み、気持ち良い気候の中、プログラムがスタートしました。

はじめに自己紹介を兼ねて、なぜここへ来たか・気になること・年齢と、順々にお話していただきました。女性限定ということもあって、女性特有のからだの変化や悩みなど、この場だからこそ出てくるお話もたくさんありました。

その後、教師である納谷さんより、頭蓋骨や骨盤、全身の骨の模型を用いて、骨のつくりや仕組みについて、丁寧に教えていただきました。例えば、骨盤の動き、形の性差、また、からだの骨には、場所が違っていても似た機能を果たす骨があれば、形が似ているものもたくさんあることなど、初めて耳にすることが多くありました。

正しいからだの動きを理解した後は、教師の方に、実際にからだに手を添えていただき、指導していただきました。アレクサンダー・テクニークとは、前述したように、自身のからだを間違って使ってしまっている無意識的な習慣や癖を抑制し、からだに正しい使い方を思い出させるというものです。矯正のようなイメージで痛い思いをするのだろうかとも当初は思いましたが、ただただ骨の位置や場所を一緒に確認して「私が意識していく」という手法でした。それは、とても簡単なことのように見えるのですが、肩の位置が変わる、顔が引きあがる、姿勢が自然と良くなるなど、目に見えて違いが分かり、身体のバランスが大きく変わったという意見が、参加者の方々から聞かれました。

納谷さんと補助の中井敦子さんのお二人のアレキサンダー・テクニーク教師の方に指導いただいた後は、参加者同士でペアになり、骨盤の淵と坐骨を辿っていくというワークを行いました。ただ、骨盤の淵をなぞり、坐骨を確かめるだけで、楽に背筋が伸び、お尻の位置が上がり、真っすぐに足を出せるようになりました。自分のからだの中にある骨を意識するだけで、こんなにも変わるものかと驚いている参加者の方々の表情が印象的でした。

その後感想共有をして、参加者の方々のすっきりとした雰囲気と共に、閉会となりました。

今後は女性だけではなく、男性や子どもたちなど幅広い方に向けて、継続した場を考えていきたいと、講師のお二人と一緒に今後の展開を検討しています。