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5/19 いのちと出会う会 第149回「災害救助犬に救われたいのち」 を開催いたしました。

去る5月19日、いのちと出会う会 第149回「災害救助犬に救われたいのち」
を開催いたしました。話題提供者に認定NPO法人日本レスキュー協会副理事長の伊藤裕成さんを迎え、いのちについて語っていただきました。
語っていただく前にも5時間の透析を受けてから應典院に来られた伊藤さん。5、6年前に生死を彷徨う大怪我をされ奇跡的に回複されたそうです。しかし今でも2日に1回の透析を行うなど様々な問題を抱えておられます。そのような状況のなかで、死は平等。訪れる時期、内容が違うだけだと感じたと言います。死は必ず訪れるものであると前向きに捉えた考え方でした。

話しは移り、日本レスキュー協会についてです。犬が活躍する現場であり、犬は人間よりも優れている点があると言います。まずは鼻。目や耳などの代わりは人工的に創り出されているものもあるが、鼻だけは代用が効かないものであり、人間よりも優れた鼻を持つ犬は救助の現場においてとても活躍します。そしてもうひとつが心。どんな人にも愛情を与える犬はセラピー犬としても活躍します。地震や災害により救助を行った後は、災害を受けた方々の心に寄り添いケアを行います。犬と過ごすことにより笑い声が出る。笑っている間だけはリフレッシュされ、心の元気を蓄えていくことができます。また、日本レスキュー協会では、仮設住宅がなくなるまでセラピー犬とともに現地へ赴くことが方針だと言います。その理由は、現地の方々に忘れられていないんだ、という安心感を持っていただくためだそうです。
次に、日本での犬の殺処分についての現状を熱く語られました。殺されるいのちがありながら、引き取ることが叶わない現状にひどく嘆き、伊藤さんは20年間どうにかしようと活動を行ってこられました。そして20年目でやっと引き取ることができたときにはとても嬉しく、次に繋がる可能性が見えてきたと仰います。

終盤では、救助の現場の様子をまとめたDVDを鑑賞しました。参加者のなかには涙する方もおられ、現状を視覚で感じることの大切さを感じる場面となりました。
終わりには、伊藤さんの今後の展望や参加者からの質問などが飛び交うあたたかい場となりました。伊藤さんは今後、子どもの世界に入っていきたいと言います。虐待を受けた子どもなどのケアや改善に努めていきたいと真っすぐに前を見つめながら語られ、今回のいのちと出会う会は終了しました。