【11月11日】お寺MEETING VOL.7 「〈寺葬〉リバイバルプラン~古くて新しいお葬式のカタチ」

昭和の時代までお葬式は、菩提寺で執り行うことも珍しくはありませんでした。血縁や地縁が健在だったこの頃、寺は生老病死の場として人々に親しまれてきました。
バブル崩壊以来、デフレ現象とともに葬儀の変容が加速して、家族葬や直葬、首都圏では一日葬など葬儀社主導の新しい形態が一気に浸透していきました。そこから派生して、お布施の相場や派遣僧侶の問題が噴出してきました。
今や都市部のお葬式の8割が葬儀社の式場で行われますが、それはただ場所が変わっただけでなく、その本来の意味や価値の変容を意味してもいます。日本人の死生観で支えられてきた伝統文化が、効率や価格を優先する市場経済に席巻されたといっていいでしょう。

2010年代の半ばを過ぎて、今、若手僧侶の中に、再び寺葬の再生を目指す動きがあります。むろん、昭和時代の単純な復活ではありません。当時を知らない若手僧侶のプランする寺葬は、むしろミニマムな時代だからこそ新しい着想と役割意識にあふれています。
本堂を利用するので、祭壇や飾り付けを節減、お寺のスタッフが葬儀づくりに参画することで透明性や納得性を高めることができます。また通夜から本葬の2日間を遺族に寄り添い、じっくりとグリーフサポートに取り組むことができます。その時にこそ、場や人格を通して本当の宗教性が発揮されるのではないでしょうか。
そういった関係は後退しつつある檀家次世代との信頼関係づくりへとつながっていくことでしょう。言い換えれば「生死」を見据えて、今をいかに生きるかを教える、寺本来の役割へ回帰することと同義といえるかもしれません。
「寺院消滅」といわれる現代、寺葬再生をひとつの契機として、古くて新しいお寺と人々の関係を見直していきます。

○日時 2016年11月11日(金)18:00〜20:30
Part1プレゼンテーション 1時間
Part2 セッション 1時間半

○会場 浄土宗大蓮寺(大阪市天王寺区下寺町1-1-30、應典院隣接)

○ゲスト

井出悦郎
1979年山形県生まれ。一般社団法人お寺の未来代表理事。東京大学文学部中国思想文化学科卒業。東京三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)等を経て、ICMG社で一線の経営コンサルティングに従事。2012年、一般社団法人お寺の未来を設立し、未来の住職塾では全体プログラムを設計、2016年から寺院プラットフォーム事業「まいてら」をスタート。著書に『お寺の教科書:未来の住職塾が開く、これからのお寺の100年』(松本紹圭との共著)。

猪瀬優理
1974年生まれ。龍谷大学社会学部准教授。日本学術振興会特別研究員を経て、北海道大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(行動科学)。北海道大学院文学研究科助教を経て現職。著書に『信仰はどのように継承されるか』、共著に『ジェンダーで学ぶ宗教学』『カルトとスピリチュアリティ』『社会貢献する宗教』『人口減少社会と寺院』等。

○モデレーター 秋田光彦(浄土宗大蓮寺・應典院住職)

○参加費 1000円

○主 催 浄土宗應典院

開催日

2016年11月11日18時から20時30分

場所

大蓮寺

料金

1000円

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