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2017/9/9 岸井大輔の基礎戯曲講座 第6回「世阿弥『井筒』~諸国を夢に見る方法について」

劇作家・岸井大輔が考えた、独断と偏見による、これだけは読んでおきたい戯曲を1本ずつ読んでいく基礎戯曲講座。毎回、事前に課題となる戯曲を読んできていただきます。講義があり、それからみんなで話します。

◆開催日 9月9日(土) 19:00~22:00
◆参加費 アーティスト(自己申告制)1回1000円 10回通し5000円
アーティスト以外1回2000円 10回通し10000
別途:500円(お茶とお菓子代)
◆会場 應典院研修室B

◆問合せ 06-6771-7641(應典院寺町倶楽部事務局)

◆詳細・申込み https://www.facebook.com/events/293359074450407/?fref=ts

戯曲講座の第6回です。参加条件は、世阿弥の『井筒』を読んでくることです。この講座はずっと外国戯曲の現代日本語訳で進めてきましたので、今回も現代日本語訳で読んできてください。

能の祖で知られる世阿弥は、失われたものや参加不能な現実を、どうしようもないままに描いて劇を成立させました。劇は人間が現在起こすことなので、多くは、未来が開かれていく状況を扱いますが、世阿弥は演技と戯曲の力で客観的に人間を見るだけで劇になる方法を作り出してしまいます。それは、観客に夢を見させることによって、です。比ゆではなく、本当に。ギリシャは神様落ち、猿楽は夢落ちといってもいいかもしれません。そして、見たことも体験したこともないことを夢に見る方法を模索し作品としました。それは、絵画における浮世絵のように、世界演劇に深く突き刺さり、その構造にまで影響を与えています。演技が通じずとも、いやだからこそ、世界は無責任な旅人のような観客の前にも現れる。

猿楽を扱うのなら演技というかダンス論もするべきですが、戯曲講座なので禁欲します。その代わり、日本や前近代非西洋の演劇的なものたちについて概括して話します。