イメージ画像

7/13 防災ワークショップ「外国人にもわかるやさしい日本語でを学ぶ~非常食を食べてみよう~」を開催致しました。

7月13日、「コミュニティ・シネマvol.21『波あとの明かし』上映会&トーク」の関連企画として、防災ワークショップ「外国人にもわかるやさしい日本語で<ぼうさい>を学ぶ~非常食を食べてみよう~」が研修室Bにて開催されました。小学生のお子さんを連れて来てくださったお母さん、ブラジルからの留学生の方にもご参加いただき、世代・国籍もさまざまな顔合わせとなりました。

まず前半では、東日本大震災復興サポート協会の遠藤雅彦さんより、東日本大震災での被災経験についてお話を伺いました。三年前の震災の記憶が風化しつつある関西で、東北の経験を今後の防災にどう活かすことができるのか。津波は第一波より第二波以降に気を付けること、遠くにではなく高いところに向かって避難すること、非常食の試食、備えの必要性など、実際に体験した人以外には知りえない智恵をたくさん教えていただき、他人事でなく「自分事」として防災と向き合うための想像力が開発されたように感じました。

続いて後半は、「やさしい日本語」有志の会の花岡正義さんから、災害の際「何が起こったのか」、あるいは「何をすべきか」を把握できない可能性の高い外国人に、日本語で正確な情報を伝える術を学びました。たとえば、「外出を控える」や「安否を確認する」といった難しい言い方では、外国人には容易に理解できません。「できるだけ外に出ない」、「大丈夫かどうか聞く」というように言い換えをする必要があるのです。他にも、「ライフライン」や「コンビニ」のような日本独特の外来語は通じないこと、擬音語や擬態語の使用を避けることなど、「やさしい日本語」へ言い換えるツボを伝授していただきました。

今回の企画では、防災に対して前半と後半で逆方向のアプローチをとりました。一方は、他者の語りを自分の身に引きつけて聞き取ること。そしてもう一方は、困っている他者に対して自らもまた語りかけること。おそらくこの二つはどちらも欠けてはいけないように思われます。
「大災害という極限状況で、人は他者とのつながりがなければ生きていけないということが分かった」と遠藤さんからお話があったように、防災にとって重要なこととは「私たちひとりひとりが、普段から他者とのつながりに想像力をはたらかせて生きていくこと」なのかもしれません。