
2025/8/24【ワークショップ】身近な「死骸」をめぐる小さな実験——「モバイル貝塚」のある生活
枯れた花や冷蔵庫の傷んだ野菜、魚の骨、ぺしゃんこになった虫。
それは、あなたが暮らしの中で出会う「いきものの死」かもしれません。
こうした死骸はたいてい、ゴミ箱や排水口、収集車といったシステムを通じて、私たちの暮らしの中からあっという間に姿を消してしまいます。
いつのまにか、いきものの死に目を向けたり何かを感じたりする時間の余地は、日常から抜け落ちているようにも思えます。
本ワークショップでは、そうした身近な死骸を集め、観察・記録しながら、一人ひとりが持ち歩ける「モバイル貝塚」をつくります。
ゴミ箱とは異なる、もう一つの経由地を作ることで、日々の中で見過ごされがちないきものの死を一度引き受けてみる。記録を通して、変わりゆく姿を見届けてみる。そんな行為を通して、見えてくるものがあるかもしれません。そして、ご家庭での実践のあと、参加者同士がそれぞれの「モバイル貝塚」を持ち寄り、展示・対話する共同ワークショップも開催します。
大人も子どもも、興味があればどなたでもご参加いただけます。
まずは、7月に実施する事前説明会からご参加ください。
※ワークショップ参加には、約一ヶ月間、ご家庭での実践が必要となります。スタッフが定期的にサポートやフォローを行うため、参加者とスタッフのLINEオープンチャットに加入していただきますことをご了承ください。
こんな方におすすめです!
・答えの分からないものに挑戦する実験に取り組みたい
・手触り感のある対象を通じて、多種と人との関係を考えたい
・現代の生類供養や儀式、ケアのかたちに関心がある
・ケアと想像力を活かした中長期的なワークに参加してみたい
プログラム
ご家庭での実践
・一ヶ月間生活する中ででた食べものの残さや身近ないきものの死骸(例えば、枯れた花)などを容器に溜める
・配布するキットを用いたモバイル貝塚の記録・観察
應典院での共同ワークショップ
・参加者のモバイル貝塚展示
・小グループでの対話
・共同貝塚づくり
説明会概要
※本ワークショップへのご参加に当たり、オンライン・オフラインどちらかの事前説明会へのご参加が必要です。
ご都合がつかない場合は、事前にご相談ください。
オフライン事前説明会
日時|2025年7月25日(金) 18:00〜19:00
場所|應典院(大阪市天王寺区下寺町)
参加費|無料
オンライン事前説明会
日時|2025年7月28日(月) 20:00〜21:00
場所|オンライン開催(応募完了後、Zoomのリンクをメールでお送りいたします)
参加費|無料
ワークショップ概要
日時|2025年8月24日(日) 14:00〜16:30
場所|應典院
概要|マイ・モバイル貝塚展示、小グループでの対話、共同貝塚づくり
定員|15名
参加費|無料(お気持ちでお布施付きチケットも購入いただけます)
チケットのお申込について
以下、Peatixよりお申込みください。
ご参加にあたっての注意事項
・本ワークショップの記録や写真は11月に開催予定のリサーチプロジェクトの展示会にて発表予定のため、ワークショップ中の写真撮影など記録を撮らせていただくことをご了承下さい。
主催
大阪の都市寺院・應典院と一般社団法人Deep Care Labは「あそびの精舎」構想を立ち上げ、仏教・アート・ケア・教育など多様な視点と活動から、あそびを通じて、いのち・生き方・暮らしを分かちあう「ライフコモンズ」を都市に育むことを目指し協業を行なっています。
https://asobi.outenin.com/
あそびの精舎
「あそびの精舎」は應典院が一般社団法人Deep Care Labと協働で立ち上げた拠点づくり構想です。子どもからお年寄り、祖先や未来の世代が集い、ともに「あそぶ」ことで、いのちのつながりに気づき、今の生き方を見つめ、生まれ死ぬまでの、暮らしをともに支えていく。その3つのLifeをふまえた「ライフコモンズ」の拠点へ。仏教思想をベースとして、日常の居場所から、ケアと教育、子どもと家族、老いや死生観といったテーマでのマルチセクター協働につながるリビングラボへの展開をめざしています。
https://asobi.outenin.com/
主催:應典院
浄土宗應典院は、大蓮寺三世誓誉在慶の隠棲所として1614年に創建された大蓮寺の塔頭寺院。1997年に再建される際、かつてお寺が持っていた地域の教育文化の振興に関する活動に特化した寺院として計画され、〈気づき、学び、遊び〉をコンセプトとした地域ネットワーク型寺院として生まれ変わりました。2024年4月より、「あそびの精舎」構想を掲げ、再始動します。
https://www.outenin.com/
企画運営:一般社団法人Deep Care Lab
祖先、未来世代、生き物や神仏といったいのちの網の目への想像力と、ほつれを修復する創造的なケアにまつわる探求と実践を重ねるリサーチ・スタジオです。人類学、未来学、仏教、デザインをはじめとする横断的視点を活かし、自治体や企業、アーティストや研究者との協働を通じて、想像力とケアの営みが育まれる新たなインフラを形成します。https://deepcarelab.org/
背景
本年度は「もの・生き物・家族をめぐる弔い」の観点から、社会との接続を目指すリサーチプロジェクトを実施し、変化する現代社会における「弔い」の多様な形や意味を理解し、より豊かな社会的対話を生み出すことを目指しています。
「生と死」は誰にとっても避けられないテーマであり、社会全体の未来を見通すレンズにもなります。AI/VRの発展、多死社会、気候変動や災害、生物多様性の危機—こうした変化のなかで、私たちは「生と死」にどのように向きあえばよいかを模索します。
今回のワークショップは、その中でも「モノの弔い」に焦点を当てたリサーチの一環で実施するものです。
弔いのケアを考える「現代供養考」ワークショップシリーズ
全3回開催。こちらのワークショップの記録は、11月開催のリサーチプロジェクト展示会にて発表予定です。
お問い合わせ
あそびの精舎|應典院:asobi.outenin@deepcarelab.org