
2024/10/16【住職ブログ】「聖地巡礼」ルンビニーより
今風の「聖地巡礼」はよく知らないが、ルンビニーは僧侶として最も憧れていた聖地である。釈尊誕生のメモリアルには、ようやくここに来れた、というリアルが迫ってきて、思わず立ち竦んでしまった。
土曜の夕方は世界中の巡礼者で賑わっていて、スリランカやベトナムや台湾の団体参拝が多かった。口々に誦経しながら、マヤ堂の周りを巡拝している。女性僧侶の姿が多い。日本人は見かけなかったが、同じ仏教者である自覚と、自分の存在してきた意識みたいなものが心底募ってきた。「感動」とか「感激」とかでは語れない。普段はない感覚だった。
すべてはここから始まった。軽々しく聖地なんて言うな。聖地は、世界とわたしをつないでくれる。