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コモンズフェスタ2012 記憶を巡る旅 文明史の曲がり角・文化の交差点

「コモンズフェスタ」とは1998年から應典院にて開催されているアートと社会活動のための総合文化祭です。毎年掲げられた固有のテーマに即し、各種、トークイベント、演劇、展示、ワークショップが展開されます。
今年は、2011年3月11日に、「無常」の中を生きていることを私たちは改めて実感させられることになったのでは、と捉えて、3月に開催時期を変えて実施します。とりわけ、近代以降の個人主義、右肩上がりの成長には「不確定性」が根ざしていたものの、進化や発展を「当たり前」と捉える中で、日々、喪われていく何かに無自覚だったのではないか。そんな視点から、今回、「伝承」と「接続」をテーマに、私たちの生活技術を紡ぎ直す場を設けます。

主催:應典院寺町倶楽部
助成:公益財団法人JR西日本あんしん社会財団
協力:加藤義夫芸術計画室、NPO法人プラス・アーツ、
国連平和デー被爆ピアノ平和コンサート実行委員会、
浄土宗大蓮寺・應典院、パドマ幼稚園、
事編kotoami、NPO法人こえとことばとこころの部屋(ココルーム)

【スケジュール】

【インスタレーション】

木村幸恵個展
クリスタル・キャノピー|水晶天蓋

透明な素材を用い、見える/見えないの間を彷徨う巨大なインスタレーションを展開してきたアーティスト、木村幸恵さん。今回、應典院本堂ホールを舞台にくり広げる新作は、死と誕生を超えた「存在の根源」と「浄土」思想とが響き合うものとなるでしょう。東日本大震災から1年―祈りを捧げる森厳な空間が生み出されます。

◆3/6(火)~15(木)10:00-17:00/2F本堂ホール/入場無料
[3/10(土)13:00-17:00はシンポジウム開催のため展示中断]

3/12(月)13(火)は21時まで展示時間延長いたします!

≪オープニングトーク≫
開会初日に、木村幸恵さん、加藤義夫さん(インディペンデントキュレーター・美術評論家)と秋田光彦(浄土宗應典院代表)によるトークセッションを行います。(トーク終了後には関係者によるオープニングレセプションを開催予定)
◆3/6(火)18:30-19:30/入場無料

申込み uemachi.cotocoto.jp/event/65183

【展示】

「阪神・ 淡路大震災+クリエイティブ」
タイムラインマッピング プロジェクト

阪神・淡路大震災から17年。とはいえ震災からの復興は、まだまだ続いています。2011年4月、神戸から過去の支援活動を見直し、今後の取り組みに生かされるよう、年表を創造していく継続的リサーチ・プロジェクトが始まりました。今回、復興の道のりを広く見渡し、共に考え、行動するために、墓地を望むロビーに展示いたします。〔参考URL:http://tm19950117.jp〕

◆3/6(火)~15(木)10:00-17:00/2F気づきの広場/入場無料

3/12(月)13(火)は21時まで展示時間延長いたします!

≪関連シンポジウム≫
3/10、本プロジェクトのアドバイザーの一人である永田宏和さん(NPO法人プラス・アーツ)や、野村雅一さん(民族学博物館)、弘田陽介さん(大阪城南女子短期大学)、間野千里さん(アジアボランティアセンター)らによるシンポジウム「2つの震災とコミュニティ」を開催します。
◆3/10(土)13:30-16:30/2F本堂ホール/500円

申込み uemachi.cotocoto.jp/event/65190

【トーク】

お寺MEETING vol.3
「葬式仏教で、地域はつながるのか?」

時代の変化の中で、お寺と社会の新しい関係を見いだしたいと、2010年6月に始まったシリーズ第3弾。昨年の東日本大震災では、東北という風土に根づいた、弔いや葬送の文化が注目されました。それは地域共同体を基盤とした、伝統的な葬式仏教の再発見といえるかもしれません。伝統的な葬送儀礼は都市部から消滅しましたが、今も昔も地域をつなぐ絆の役割を果たすのではないでしょうか。高橋繁行さん(ルポライター・高橋葬祭研究所主宰)と安達俊英さん(知恩院浄土宗学研究所嘱託研究員)を招き、秋田光彦(大蓮寺・應典院住職)がモデレーターに語り合います。

◆3/7(水)18:30-20:30/1F研修室B/500円

申込み uemachi.cotocoto.jp/event/65184

【読書会】

さいごのいきかた(2)絶望と希望のあいだ
『絶望の国の幸福な若者たち』

東日本大震災を経た社会を、戦争の後の「戦後」という表現に重ね、「災後」と呼ばれる機会があるようです。そんななか、私たちは人生の「最後と最期」またその「生き方と逝き方」の問い直しが求められているのでしょうか。それとも、殊更に考え過ぎないことの方が大切なのでしょうか…。2011年6月、應典院では事前に著書を読んだ上で、著者を招いて語り合う会を始めました。第1回目の中島岳志さんに続く今回は、古市憲寿さんをお招きします。問題は山積ながらに「困っていないのではないか」、そんな当たり前な日常への眼差しを研ぎ澄ます機会になればと願っています。

◆3/8(木)18:30-21:30/1F研修室B/500円/

申込み uemachi.cotocoto.jp/event/65185

※『絶望の国の幸福な若者たち』(講談社)を通読してご参加下さい

【コンサート】

松葉曄子さんの被爆ピアノ
チャリティーコンサート

1933年に佐藤曄子(当時8歳)が東京銀座の小野楽器で購入したHORUGELピアノ。その後、嫁ぎ先の広島・江田島で被爆。そして、被爆65年にあたる2010年、国連「国際平和デー(9月21日)」に合わせて、国連本部のあるニューヨークで「被爆ピアノ平和コンサート」を開催。そうして所有者の松葉さんの好意で重ねてきたコンサートもこの3月をもって終了、應典院での開催が大阪市での最終公演とのことです。演奏は、林琢也さん(ピアノ)と共に2010年9月国連「国際平和デー会議」で演奏したヘルマンハープ奏者の石崎育子さん(ピアノ)、宗教曲を歌う機会が多い田嶋喜子さん(ソプラノ)。

◆3/9(金)18:30-20:30/2F本堂ホール/1,000円

申込み uemachi.cotocoto.jp/event/65186

【防災訓練】

MESSAGE FROM 1995 AT KOBE
「イザ!カエルキャラバン! in 下寺町」

2005年の阪神・淡路大震災10 周年事業で、神戸市内7ヵ所・10日間で延べ7,000人以上のファミリーが集まった防災訓練があります。九州在住の美術家・藤浩志さんが考案したおもちゃの物々交換「かえっこバザール」のシステムに、担架タイムトライアルや水消火器で的当てゲームなど、楽しみながらしっかり学ぶ防災体験プログラムを組みあわせた新たな取り組みです。「もしも」のことを「いつも」思いを馳せることができるようにする、そんな機会を東日本大震災から1年を迎える日に実施いたします。14時46分には、大蓮寺本堂前にて東日本大震災物故者のための追悼法要を行います。

カエルキャラバンホームページ kaerulab.exblog.jp/17390521/

◆3/11(日)13:00-16:00/應典院全館+パドマ幼稚園園庭など/参加無料
※ぜひ、あそばなくなったおもちゃやアクセサリーをお持ちください。

【トーク】

アサダワタル×原尻 淳一クロストーク
「まちHACKS!:<住み開き>は何を問う?」

應典院寺町倶楽部の築港ARCプロジェクトのチーフディレクターを務めていたアサダワタルさんが、2012年1月、筑摩書房より『住み開き:家から始めるコミュニティ』を上梓。出版を記念として『IDEA HACKS!』など「HACKS!」シリーズなど知的生産に関する著述で知られる原尻淳一さんとの初顔合せのトークを開催します。先般、Facebookの株式公開の折、マーク・ザッカーバーグCEOは、同社の企業文化を「The Hacker Way」と述べ、否定的な「侵入」といった意味より「境界」が拡張される可能性を訴えました。「住み開き」と「ハック」、それぞれに「結んで開く」という共通点があるのでは…。

◆3/12(月)18:30-20:30/1F研修室B/500円
申込み uemachi.cotocoto.jp/event/65187

【ワークショップ】

詩の学校
コモンズフェスタ特別編

詩と死は同じ「シ」と読み、詩は「ごんべん」に「寺」と書く…。詩人・上田假奈代さんによる「詩の学校」も、應典院で開催されて14年を数えます。今年もコモンズフェスタでは「生と死」「悲しみと喪失」を言葉にすべく、本堂ホールでの開催。近況報告の後、まず朗読の時間が設けられますので、共有したいテキストなどありましたら10部ほどコピーしてお持ちください。詩作の時間のために、筆記用具、ノートか紙のご持参を。ファシリテーターは詩人の上田假奈代さん(NPO法人こえとことばとこころの部屋[cocoroom]代表)が務めます。

◆3/14(水)19:30-21:30/2F本堂ホール/1,000円

申込み uemachi.cotocoto.jp/event/65188

【トーク】

いのちと出会う会第111回
「福島、心のふるさとは失いたくない!」

2000年より毎月第3木曜日に開催されている「人生の店じまい」を考える集い。今回、コモンズフェスタにあわせて、福島県浪江町の民話の語り部、吉川裕子さんをお招きいたします。原発事故で家を追われ、堺市の公営住宅に夫と身を寄せた吉川さん。「おっかねくて寒いし、どこに逃げたらいいかわかんねかった。すぐ戻れると思ってたのに」。「夜になると『助けて』と声が聞こえて眠れなかった」。後になって、多くの友人らが津波の犠牲になったと知らされた。ふるさとを失うことは、生きがいを失うこと。最後に昔から伝わる浪江町の悲しい少女の民話も語っていただきます。

◆3/15(木)18:30-20:00(終了後交流会を開催)/1F研修室B/1,000円

申込み uemachi.cotocoto.jp/event/65141

※期間中、会場内で毎年亡き母へのメッセージをあつめて文集を 出版している一般社団法人Live on主催による【母の日・父の日プロジェクト】が展開されます。なくなったお母さん、お父さんに手紙を書くコーナーを設けられるとともに、朗読のワークショップの開催が予定されています。その他のサプライズ企画とあわせてtwitterのハッシュタグ「#commonsfesta」をチェックしてください!

開催日

2012年3月6日~3月15日

場所

應典院

料金

それぞれのプログラムで異なります。
上記ご参照ください。

お申し込み

上記各プログラムお申し込みフォームにて
各プログラム詳細・お申込みを受け付けます。

お問い合わせ

TEL 06-6771-7641
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