【演劇】満月動物園 「ash Melody〜遺灰の歌〜」

満月動物園の原点的作品のひとつ『ウタウタイノホネ』(2003年)をリビルド。新たな設定とストーリーを加え、10年ぶりに蘇る。

古代オリエントのような架空の異国を舞台にした二人のウタウタイの物語

戦地から戦地に旅するパヤオは偉大な将軍の娘だ。父の背中に憧れ、父の背中を追いかける。みんなが言う。「お父さんはエライね」「お父さんのおかげで国が救われたよ」「立派なお父さんでうらやましいよ」パヤオはそんな父が大好きだ。

戦地では、父の将軍の下で働く兵士たちの世話をかいがいしくする。疲れた兵士の慰めにウタをウタったり、踊りを踊ったりもする。兵士は言う。「パヤオのウタは伝説のウタウタイ、ピナのようだ」そんな時、少しでも父の役に立っているようで、パヤオは嬉しさと誇らしさで胸がいっぱいになる。
旅の途中に立ち寄った町で、パヤオはある姉弟に出会う。やっぱり町から町に渡りあるくウタウタイのリンメとギター弾きのニロの姉弟。

リンメはいつも夜の広場でウタっている。月の明りと街灯の明りの下で、大きく体を動かして、ときには広場中を駆けまわって、好きなウタを好きなようにウタっている。リンメの横にはニロがいる。動き回るリンメを毎夜目で追い続ける。見逃さないように、聞き逃さないように、リンメ以外は目に入らないように弾く。

ニロは本当は戦争に行きたい。戦争はいつも何処かにあって、ニロは本当はギターを弾くより銃を撃ちたい。ギターを弾くのは好きだし、リンメのウタも好きだけど、ニロはやっぱりいつか戦争に行きたい。もっとびっくりしたい。驚かされたい。当たり前のものをひっくり返されたい。

リンメの服の胸の奥には召集令状が隠してある。決まった住所のないふたりに、なぜか届いた召集令状。ニロはすでに戦争に呼ばれている。リンメはそれをニロの目に触れないように隠している。

パヤオとリンメ、二人のウタウタイの物語。

開催日

2014年
2月28日(金)19:30
3月1日 (土)15:00/19:00
3月2日 (日)11:00/15:00

戒田竜治

演出

戒田竜治

出演

河上由佳 諏訪いつみ みず 高島奈々 西原希蓉子 近藤ヒデシ(COMPLETE爆弾) hime(姫組) 松本茜 中村ゆり(魚クラブ) 一瀬尚代(baghdad cafe’)

場所

シアトリカル應典院

料金

前売:2,500円
当日:2,800円

お申し込み

こりっち

https://ticket.corich.jp/stage/apply.php?sid=51616&sdn=4

お問い合わせ

fmz@fmz1999.com

人物(五十音順)

戒田竜治
(演出家・脚本家 / 満月動物園主宰、應典院寺町倶楽部事務局長)