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1/10 コモンズフェスタ2015 グリーフタイム~悲しみのための時間~

1月10日、コモンズフェスタ2015後半の第1弾として、グリーフタイム~悲しみのための時間~を開催致しました。
グリーフタイムは、一人ひとり「失った大切な人やモノとの時間を、ゆっくりと、大切に過ごす場所」として、應典院で定期的に開催しています。しかし、今回は通常とは異なり、参加者の方々の想いや気持ちをシェアする時間を持ちました。

はじめは佐脇亜依さん(鳥取生協病院/臨床心理士)から、室内にあるものから自分のお気に入りを探していただく、というワークショップを致しました。室内には、先日應典院で開催致しました「ブッダのめがね」で展示をしていた『ダンマパダ』の言葉も展示し、グリーフタイムの本などとともに、観覧致しました。

その後、宮原俊也さん(ふくしま心のケアセンター/臨床心理士)から、「安心」というキーワードのもと、グリーフとはどういったものかをお話いただきました。「安心できる場があると、人は自然と回復する。喪失とは安心できる場をなくすということ。だから、血縁とはまた別の“家族”を持つことが、グリーフには必要ではないか。」という問いかけがとても印象的でした。参加者の皆さまからも、「グリーフという言葉は聞いたことがあっただけだったので、グリーフについてお話を聞けて良かった」という声が目立ちました。

お話のあとは、グリーフカラーというワークショップと、それぞれに選んでいただくグリーフワークを行いました。

グリーフカラーは、グリーフという言葉や、自分の大切な人・モノから連想される色を選んでいただき、好きなように用紙にデザインし、それに言葉を添えるというものです。その時々で、目に留まる色が違い、面白いワークショップです。作っていただいたグリーフカラーについて、シェアできる方のみお話していただきました。

グリーフワークは、手紙・デザイン・メッセージカードなどのワークの中から選び、思い思いに大切な人・モノへ思いを巡らせる時間です。この時間だけは、一人で自分と向き合う時間とし、シェアの時間は設けずにゆっくりと過ごしていただきました。

グリーフタイムは、日常の忙しい時間の中から少し抜け出し、ゆっくりと自分の中に目を向ける時間です。皆様の様子やご感想から、こういった「ゆっくりとした時間」、ある意味「立ち止まってみる時間」が大切であることを、改めて感じられた企画となりました。

次年度のグリーフタイムの開催予定は、決まり次第このホームページでお知らせ致しますので、引き続きご関心を寄せていただければ幸いでございます。

大切な人やモノを失うことによる反応とその過程は人それぞれ。
失った時に感じたこと、これまで感じてきたこと、今だから感じれること。
そんな揺れ動く“いろいろ”を否定することなく、
それらも含めて“今、ここ”での自分の想いをそのまま大切にできる、
そんな時間にしたいと思っています。

“悲しみ”と一言で言ってもその捉え方やその色合いはほんと人それぞれ違い、
悲しむための時間の過ごし方も人の数だけあると言えます。
そんな、それぞれに違う大切な“いろいろ”を共有することで何が生まれるのか。
参加者のみなさんと一緒に作っていく時間でもあります。

―Facebookページ「グリーフタイム」の投稿より

グリーフタイムのFacebookページはこちらから
http://bit.ly/fbGreifTime