2018/1/26 中嶋久美子:大阪吃音教室「さわやかな自己表現のために~アサーション入門」レビュー
毎週金曜日の夜、應典院研修室Bにて「大阪吃音教室」が開催されています。「大阪吃音教室」とは、吃音(どもり)と上手につきあうことを目指して、実技ワークショップや講義など、様々な形式で吃音について語り合う場。應典院寺町倶楽部と協働したモニターレビュアー制度の導入により、今回は1月26日(金)開催回について、役者の中嶋久美子さんにレビューを執筆していただきました。
椅子をUの字に並べた研修室に、ちらほらと人が集まりだし。
最初は世間話のようなことから、TVでとりあげられていた「吃音」ということに対する意見など。とっても和やかな雰囲気で始まりました。
続いてテキストにそって講座の時間にうつります。
気がつくと参加者の方も徐々に増えており、15名ほどになっていました。
世代も様々で、20代~60代位まででしょうか。
「もっと若いよ!」ということでしたらスミマセン。
今回の講座は「アサーション入門」ということで、そもそもアサーションって何かと言うと。
初めて聞いた言葉だったのですがとても簡単に言うと「自分も相手も大切にした表現」でしょうか。
相当する日本語は無いんだそうです。
教室の中で「吃音」という言葉よりも「どもる人」「どもらない人」と言われることが多かったので、私もそれにならいたいと思います。
講座の内容は「どもる」「どもらない」ということが主軸にはなく、どうすれば気持のよいコミュニケーションがとれるか。ということでした。
「どもる私のアサーティブ」
これってあらゆる人の苦手なことやコンプレックスに思ってることに置き換えることが出来ると思うのですが
「人見知りな私のアサーティブ」
とか。
だれでもどうしても苦手なこと、できないことってあると思います。努力してもできないことってあっていいんだと思います。
じゃあどうしてもできない自分をどこまで認められるか。人がどうしてもできないことをどれだけ理解できるか。
「がんばろう」「やればできる」ではたどり着けない世界。これは色んな人に優しい世界なんじゃないかな。
参加者のみなさんは、コミュニケーションにとっても真摯に向き合っておられる方々だと思いました。
「吃音」は障害なのか?「吃音」は治せるのか?という疑問について、直接質問することができなかったのですが「大阪吃音教室」のホームページでめちゃくちゃ分かりやすく説明されてるので、気になった方はぜひ見てみて下さい。
〇レビュアープロフィール
中嶋久美子
滋賀県出身、大阪在住。フリーで活動中の役者。ミュージカルスクール卒業後演劇の世界へ。
個人での活動とともに滋賀発ユニット「キャパシティせまめ」、三十路女優ふたりユニット「まいあがれ」でも活動中。
〇レビュアー公演情報
studioD2プロヂュースVol.21
DD.加藤演出
三好十郎作「胎内」一幕七場
3月23日(金)~25日(日)
in→dependent theatre1st.