2018/8/31-9/2 たかはしみほ：Forum Enters The Theater #1 「供犠」レビュー

2018年9月14日更新

去る8月31日から9月2日まで、應典院寺町倶楽部の新たな主催事業 Forum Enters The Theater #1「供犠」が上演されました。第一部の公演パートは竜崎だいちさん（羊とドラコ）作演出のサイコホラー、第二部のエチュードでは公演の登場人物が本物の臨床心理士のカウンセリングを受け、第三部のトークで一同がふり返りを行うという、実験的・刺激的な内容となりました。今回は、カルディア脚本・演出、プランナー・プロデューサーのたかはしみほさんににレビューを執筆していただきました。

先週の日曜、演じるフォーラム「供犠」千秋楽の公演を観てきました。今回は、演劇上演、臨床心理士の先生が登場するエチュード、トークショーという3部構成の上演という興味深い作品。
1週間たっても、ストーリーが鮮明に頭に残っているから不思議です。
竜崎だいちさんが描くサスペンスは、さりげない日常を表現されていて素敵でした。
出演されている役者さんは、それぞれが持ち味を存分に発揮されていたと思いますが、中でも千代子役の細野江美さんは、はまり役で、彼女の世界に引き寄せられるような不思議な魅力がありました。
今回のストーリーで一番ドキッとしたことが、私事なんですけど…佐藤いちこ役。これって、私と重なるところがあるかもと思い、思わず苦笑い。人って、客観的に人をみることで、自分のことも冷静に見れるものだななんて。よくよく考えてみたら、いちこだけじゃなくて、他のどの役も自分の周りにいておかしくないと、感じました。
そして、第2部の臨床心理士の先生登場のエチュードのコーナーは、新たな発見がありました。役柄としてカウンセラーに自分の悩みを相談する・・役者として自分の役を深めるのにいいかもと！
最近思っていることが、人は自分のことを話すことで自分という人間がどういう存在なのか、どうしたいのかを頭の中で整理できるのではないかと。だからこそ、役柄としてカウンセリングしてもらうことに意味があるなぁと感じました。今度、自分が役者として出るときの役づくりでぜひ取り入れてみたいです。
今回の作品は、お芝居観て楽しむだけでなく、自分とは違った視点を知ることができ、ちょっと得した気分です。

■プロフィール

たかはしみほ
カルディア脚本・演出
プランナー・プロデューサーとして、様々なエンターテイメントをプロデュース。
2012年～2016年エンタテインメント公演５作品と朗読劇5作品を脚本・演出を手掛ける。
2018年3月3日新たな創作活動の軸としてカルディアを立ち上げる。

【旗揚げ公演】
應典院舞台芸術祭2018SDN参加作品「きらめきのトキ」
2018年10月26日～28日
10月26日（金）19:00-
10月27日（土）15:00-／19:00-
10月28日（日）13:00-／17:00-

https://kardia-expresser.jimdo.com/

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