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1/19 コモンズフェスタ2017「演劇フライヤーと『劇札』で遊ぶ!~フライヤー供養~」を開催いたしました。

1月19日(木)、研修室Bにて「演劇フライヤーと『劇札』で遊ぶ!~フライヤー供養~」を開催いたしました。進行を予定していた沖田みやこ(應典院寺町倶楽部)が急病のため参加が叶いませんでしたが、観光家・コモンズデザイナーの陸奥賢さんによる軽妙な進行のもと、15名の参加者が劇札遊びで大いに盛り上がりました。

演劇シチュエーションカード「劇札」とは、劇札に記載されている様々な劇的シチュエーション(たとえば「仏になる」「憑依される」「実の父親だった」等々)と、任意の演劇フライヤーから読み取れる情報を組み合わせて、オリジナルの妄想ドラマを即興でつくるものです。
まず4人ほどで1チームをつくり、依拠する演劇フライヤーを選択します。一人目が劇札をひき、そこに書かれたシチュエーションとフライヤーを組み合わせて、物語(妄想)の冒頭部分を披露。その後、同様に二人目、三人目が筋を展開し、ラストの四人目が最も難度が高い「オチ」を披露するという遊びです。

はじめは即興のドラマづくりに苦労されていた方も、慣れるにつれて不思議なことに何かに導かれるように物語が口から出てきます。「出任せ」ということばの意味を考えさせられる本企画、2015年12月に陸奥さんが應典院で開催した「禅画騙り語り」を思わせるものでもありました。また後半は、参加者がオリジナルの「劇札」を作成する時間があり、こうして回を重ねるごとに新シチュエーションが追加されることで、次回以降の劇札遊びを編集していくという面白さもありました。

初期の仏教経典には、「ものは『わがもの』ではなく預かりものであるから、生かして大切に使わなければならない」という主旨のことばが語られています。基本的に、演劇フライヤーは公演が終われば廃棄される定めにありますが、全く異なる次元で演劇フライヤーを生かそうとする本企画は、まさに「フライヤー供養」の名にふさわしいものでした。

最後に陸奥さんからは、「いかに劇団や劇場との新しい出会いを創発するか。劇札遊びを通して、演劇公演に足を運ぶ人が増えたらうれしい」と、この場の隠れた意図が明かされました。演劇と人々とをどのようにつなぐことができるのか。1月7日に開催した「艶笑喜劇『道頓堀心中冥途往来』」につづいて、その可能性の一端を垣間見る時間となりました。

人物(五十音順)

陸奥賢
(観光家/コモンズ・デザイナー)