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1/29 コモンズフェスタ2017「クロージングトーク~それぞれの宝物を分かち合う~」を開催いたしました。

1月29日(日)、コモンズフェスタ2017「クロージングトーク~それぞれの宝物を分かち合う~」を2F気づきの広場にて開催いたしました。「<いのち>のエチュード―生と死をめぐる15の舞台で」と題した今年度のコモンズフェスタの最終日を迎え、これまでの各企画を担ったメンバーが当日の報告と気づきを語りました。

原点回帰の企画委員会方式も、2103年から早5年目。車座形式で座り、コモンズフェスタ企画委員のみなさんから、自分の企画を終えた感想だけでなく、他のプログラムに参加してくださった上で感じたたくさんの意見をお話いただきました。
冒頭、司会を担当してくださった應典院寺町倶楽部の西島宏会長から、「各企画に共通していたものは<対話>ではないだろうか」という総括がありました。今回は「仏教×てつがくBar」や「それでも母が大好きです」「そなえられない災」などの複数の企画で、一人ひとりの意見を丁寧に聞く機会が多くみられました。落ち着いて安心できる場を創りあげていたことと、特に匿名性が担保された場であることで、素直でより本質的な意見が出されていたのではないかとする意見も出されました。さらに、「聞く」ことよりも意識的に「聴く」ことが大事にされることで、お寺としての「問いを深める」空間になるのではないか、などの応答が重ねられました。

また、既存の演劇の枠組みを超えた「現代社会の表現形態」としての演劇の可能性を問う部分もありました。5日間で10以上のプログラムを集積した大規模な試みであった「指紋は象のはたけ~バーチャル社会in應典院」について、実は「観客」と呼べるのはご本尊の阿弥陀如来様のみであって、来場者も演じ手もすべて<参加者>であったこと、また、芝居のなりたちが古来のお寺や神社での儀礼から始まっている事実を踏まえて、いにしえの人が大事にしていたものを現代に取り戻す工夫をしたことなど、森林浴代表の大休真紀子さんの発言に皆が納得する一コマもありました。

その他、「この世界が人間だけの世界ではないこと」を思い起こすための、チームいきものがかりによる「鯨について語り、遊ぶ会」や、彼岸の他者を静かに思う「グリーフタイム」、お寺で演劇をすることの意義を長時間かけて問いなおした「寺で演劇祭」など、多種多様な場を振り返りつつ、その意味を深め、分かち合う時間となりました。後半の交流会でも和気藹々とした雰囲気の中、コモンズフェスタ2017は盛大に幕を閉じました。

人物(五十音順)

西島 宏
(應典院寺町倶楽部会長)