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8/3「まわしよみ・イスラーム~宗教記事を読み解く連続会~」第3回を開催いたしました。

本年度の應典院寺町倶楽部は、コモンズフェスタ2015で共に各種の企画を運営したNPOそーねとの連携・協力により、1年を通してイスラームについて掘り下げていく場を設けております。連続猛暑日が続く8月3日(月)研修室Bにて、「まわしよみ・イスラーム~宗教記事を読み解く連続会」第3回が開催されました。

このワークショップの趣旨をみなで共有するところからスタートし、前回同様の流れで、記事を切り抜き、紹介し、應典院局の「まわしよみ・イスラーム新聞」を作成するワークショップを行いました。本企画ではリアルタイムで発行されている新聞記事を扱うのが特徴ですが、前回と比べると、さらにに国内メディアにおけるイスラーム関連記事の減少を感じました。参加者からは「この間も、ずっとイスラム圏内に戦争や内紛状況は続いており、各国の関係性が複雑かつ混乱しているのに、なかなか報道には上がってこないことが怖い」という声があがりました。

今回作成した新聞は4枚。まずは7月15日に報道されたイランの核協議についての最終合意が日経新聞等に大きく報じられ、日本の経済にも多大な影響を与えていることを知りました。また、周辺国の関係についても、トルコの国境地帯に燃え移るISの火種、ガザ地区のパレスチナの人々への度重なる攻撃、中国のウイグル自治区からISを目指す若者がトルコに数多くいる記事なども切り取られていました。また、タリバーンとISとの関係、また、アルカイダとISの関係性など、我々が日々新聞で読んでいるだけでは、全く関係図が描けない勢力等の展開があり、大きな鳥瞰図等でそれらを知る必要性などの指摘もありました。毎回のこの場が、中東地域で勃発している内戦や戦争、またその意味や原因などを深める契機となっており、参加者それぞれの「分からない」ということを正直に「分からない」と表出できる機会となっていることを感じます。新聞は10月3日まで1階Wall Galleryに展示されていますので、是非ご覧下さい。

次回は9月3日(木)夜、NPOそーねにて開催される「ちゃぶ台カフェ~連続読書会」第3回です。前回に続き、課題図書はムハンマド・ハミードッ=ラー『イスラーム概説』。詳しくはこちらをご確認下さい。そして、應典院で行います「まわしよみ・イスラーム」第4回は、10月3日(土)19時より應典院研修室Bで開催を予定しております。