2018/11/9-11/11　たかはしみほ：N₂『書き言葉と話し言葉の物性を表在化する試み Tab.4『磔柱の梨子』 – Beggars in pear orchard』レビュー

2018年11月19日更新

去る11月9日から11日に、冗談だからね。N₂『書き言葉と話し言葉の物性を表在化する試み Tab.4『磔柱の梨子』 – Beggars in pear orchard』（應典院舞台芸術祭Space×Drama×Next2018参加作品）が開催されました。應典院の本堂という場所性を、俳優自身の語りから浮き上がらせたような実験的な作品でした。今回は、カルディア脚本・演出、プランナー・プロデューサーのたかはしみほさんにレビューを執筆していただきました。

N2杉本さんの作品、『磔柱の梨子』を11/9の初日の公演を観てきたのですが、私自身、こういうタイプの作品を観るのは、はじめてだったということもあって新鮮でした。
杉本さんの追及する言葉の表現の置き方は独特で、杉本さんの切り取った言葉を舞台で役者がコラージュしていくような印象。
今回は二人芝居だったのですが、ストーリー上での接点がない。見知らぬ二人が、それぞれの言葉を発する。
言葉の発信を、観てる側も受け止めているのだけど、心がざわついたり、動揺したりしない。
誰かの私生活をまるでのぞき見しているような感覚。役者から出てくる内面の表現は極めて自然体。
思わず私もパフォーマーとしてチャンレンジしたいなと思ってしまいました。
自分の表現を貫いている杉本さんは、凛として素敵です。
杉本さんの感性の言葉の表現と見せ方は、美術館でアートを見た感覚に似てような・・・他の誰にも真似できない言葉のアートを観た感じでした。

■プロフィール

たかはしみほ
カルディア脚本・演出・パフォーマー
プランナー・プロデューサーとして、様々なエンターテイメントをプロデュース。
2012年～2016年エンタテインメント公演５作品と朗読劇5作品を脚本・演出を手掛ける。
2018年3月3日新たな創作活動の軸としてカルディアを立ち上げる。

【旗揚げ公演】
應典院舞台芸術祭2018SDN参加作品「きらめきのトキ」
2018年10月26日～28日　

カルディアホームページ

https://kardia-expresser.jimdo.com/