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2019/2/27~3/1 たかはしみほ:劇団0F-ゼロフレーム-『盗め!スージーウー!!』(應典院舞台芸術祭Space×Drama×Next2019)レビュー

去る2月27日~3月1日に、劇団0F-ゼロフレーム-『盗め!スージーウー!!』(應典院舞台芸術祭Space×Drama×Next2019)が開催されました。独特な世界観で繰り広げられる、ドタバタ!ナンセンス!ゼロフレームコメディ。今回は、劇作家・パフォーマーのたかはしみほさんにレビューを執筆していただきました。


劇団0F-ゼロフレーム-『盗め!スージーウー!!』
3/1 16:00の回を観てきました。

コロナウィルス騒ぎで、会場にお客様が来てくれるのか心配していたのですが・・・
満席状態でびっくり!!

観客のみなさんが作品を楽しんで最初から最後まで前のめりになって楽しんでいたように見えました。

キャストのみなさん1人1人のキャラクターが濃い!
ステージ上で魅せるキャラクターは色とりどりで、なんだかキュートでした。

2時間のステージでしたが、テンポも良くて場面転換もスムーズであっというエンディングになっていました。

『盗め!スージーウー!!』はその「泥棒」たちの盗みっぷりが微笑ましくて、ほっとけない気分になっていたから不思議。
例えると、アニメ・ルパン三世のルパンを悪者と思えない感覚に近いかもしれません。

今回の作品で盗むターゲットは裕福な人。スーパー。だから、泥棒することに「悪意」をそれほど感じることはなかったのかもしれません。

今の時代の盗みは、人を破滅させるようで怖いです。普通の大学生の男の子がバイト感覚で詐欺。女性のココロを弄び、お金を巻き上げる。
そんなココロの闇が広がるような盗みは許せませんが、今回の作品のように自分がお腹を満たすために盗んで食べたと言われると、そうだったの。仕方ないわね。なんて思ってしまいます。

生きるために何をするか。
盗み?アイドル?詐欺?仕事?
何をするか?誰でも自由に選択できるはずだけど、盗みだって、アイドルだって、自分で決めてその道に進んでいるはずです。

やがて、本当にこの道を歩いていいのか?
そう思う時がきます。真っ直ぐ進むか引き返すか横道にいくかは自分次第。

そのまま歩み続けるか。立ち往生するか。大きな回り道をするか。どんな歩みだっとしても、その歩みの中で人は自分の生きていく価値を見つけられると信じています。

この作品の登場人物みんながそれぞれの生きる価値を見つけて前に進んでいくことを願いました。

この作品を観た自分も自分の生きるための選択を考えるきっかけになりました。劇団0F-ゼロフレームさんに感謝♥

 

 

たかはしみほ

ヨガインストラクター・戯曲作家・パフォーマー

2018年3月3日 ココロの表現者を目指しカルディアを立ち上げる。
2018年10月 浄土宗 應典院のSDN2018の上演作品「きらめきのトキ」の脚本・演出。
2019年9月 心体表現&身体で社会をデザインするカンパニー「HI×TO」に参加。
ココロと身体をつなぐアートセラピストとして活動中。
2020年1月16日・17日 コモンズフェスタにて「心体表現のワークショップ」を開催します。
詳しくはこちら⇒https://www.outenin.com/article/cf2020p/#1031