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3/10・22 ぼうさい寺子屋

3月10日・22日の両日にわたり、應典院で防災ワークショップ「ぼうさい寺子屋」が開催されました。進行役は、東日本大震災復興サポート協会の遠藤雅彦さんと高野正巳さんです。

参加者同士の自己紹介の後、まずは遠藤さんから東日本大震災での被災経験についてお話を伺いました。津波で自宅を失いながらも生き延びた遠藤さんが、どのような状況に巻き込まれ、どのように判断し、どのようにあとから振り返られたのか、具体的にお話いただきました。関西に暮らす者としては、当時の様子はもちろんテレビ等を通して知ってはいるものの、なかなか現実感が伴わないという印象だったのですが、災害の危険性や今後に備える必要性をより実感できました。

また後半では、市販の非常食の試食も行いました。水とお湯両方で戻すことができる非常食で、これまで食べたことはなかったのですが予想以上に美味しかったです。皆でご飯をいただきながら話題にあがったのは、南海トラフ巨大地震など、関西で起きるであろう災害への対策についてでした。避難する際のポイントや、津波が大阪に到達するまでの想定時間、保存しておくのが望ましい物品の確認など、個人的に気になっていたことを学ぶことができました。

ワークショップを終えて感じたことは、特に関西において、震災や今後の備えについて語り合う場はほとんど存在しないのではないか、ということでした。それは公的な機会が不足しているということだけではありません。たとえ一人一人が不安な気持ちを抱えていたとしても、「まあ大丈夫だろう」という関西全体の雰囲気に呑まれてしまい、家族や友だちと真剣に話し合うことすら難しいのが現状ではないでしょうか。心のうちのモヤモヤを黙殺しないためにも、今回のような機会を大切に生活していきたいと思いました。

秋田光軌(應典院スタッフ)