2018/11/22-11/25　たかはしみほ：無名劇団『ハマったら出られなくなりまして』レビュー

2018年12月4日更新

去る11月22日から25日に、無名劇団『ハマったら出られなくなりまして』（應典院舞台芸術祭Space×Drama×Next2018）が開催されました。毎回、さまざまなアプローチで創作される劇団ですが、今回も創意工夫をいたるところに感じることができる意欲作でした。今回は、カルディア脚本・演出、プランナー・プロデューサーのたかはしみほさんにレビューを執筆していただきました。

無名劇団さんの「ハマったら出られなくなりまして」千秋楽の本番観させていただきました。
本番前に稽古場探訪で稽古の進行を見ていただけに完成された芝居を見て私も一緒に達成感を感じてしまいました。
今回の作品は、日常のどこでもありそうな話。親子関係、友人関係の表の顔と裏の顔。それぞれの思いは交わらず交錯し、すれ違う人と人を描いています。自分の存在を認めてほしい。自分のことをわかってほしい。その思いが通じないと人の心は歪になってしまうものなのかなと。
主役の勘助くんのように何かにハマリすぎる人は、周りが見えなくなり、いつしか変人になっていくのかもしれない。何かハマってることに自分の人生を捧げる。それが才能として開花するのをよしとするか。それがその人の本当の幸せなのかどうかということを作品を観ることで考えさせられました。

今回稽古場探訪から無名劇団さんと関わらせていただいて感じたことは…メンバーさんのあったかさと、気取らない雰囲気。そして、稽古場も受付もビシビシ仕切っていた制作さんの存在感(笑)そして、脚本や作品の切り口に共感できることがあり・・・
これからもっと無名劇団さんのことを知りたいし、今度は作品を通してで関わりたいなって思いました。

■プロフィール

たかはしみほ
カルディア脚本・演出・パフォーマー
プランナー・プロデューサーとして、様々なエンターテイメントをプロデュース。
2012年～2016年エンタテインメント公演５作品と朗読劇5作品を脚本・演出を手掛ける。
2018年3月3日新たな創作活動の軸としてカルディアを立ち上げる。
【旗揚げ公演】
應典院舞台芸術祭2018SDN参加作品「きらめきのトキ」
2018年10月26日～28日

カルディアホームページ

https://kardia-expresser.jimdo.com/